iPhone SE2を地面に落としてしまい、ディスプレイが壊れてしまいました。ディスプレイを交換すれば直ると思い、他の修理店でディスプレイ交換を試みましたが、タッチが反応しませんでした。何枚かディスプレイを交換しても同じ結果でしたので、落下の衝撃でタッチ回路が破損してしまった可能性が高いです。データの救出を希望され、当店にご来店いただきました。
地面に落としたことで液晶が破損。通常ならディスプレイ交換で改善するところ、他店でディスプレイ交換を行ったにも関わらず、タッチ操作ができない状態が続いていました。基板の破損が疑われ、他店では修理に3日~7日かかると言われたため、当店は即日対応可能なので来店いただきました。
まず、端末の状態を確認します。目視で基板を観察しながらディスプレイを交換してみましたが、やはりタッチ操作はできませんでした。ディスプレイ自体には問題がなく、基板に何らかの損傷があると判断しました。
端末は起動し、液晶も正常に映りますが、タッチ操作ができない原因を特定するため、タッチラインの電圧を測定しました。回路図を参照すると、12番の電圧が本来0.3V前後であるべきところ、0Vとなっていました。このラインはCPUに繋がっており、このラインが故障しているため、CPUがタッチ情報を受信できない状況にありました。
基板の修復作業は非常に細かい作業で、線の太さが0.01mm程度しかないため、顕微鏡を使用しながら慎重に作業を行います。作業時間は約2時間です。回路の修復後、固化処理を行います。
修復が完了した後、再度電圧を測定し、正常であることを確認しました。その後、ディスプレイを装着し、電源を入れます。パスコード画面が表示され、タッチ操作が正常に機能することを確認しました。これで修復は成功です。
最後にすべてのパーツを元に戻し、端末全体を綺麗に掃除します。再度動作確認を行い、異常がないことを確認してからお客様にご連絡しました。
基板修理は端末の状態によっては即日対応が可能な場合もありますが、数日かかることもあります。まずは端末の状態を確認させていただくことが大切です。
また、当店では成果報酬制を採用しており、復旧が不可能な場合には修理料金はいただきません(基本作業費のみご請求いたします)。
ご利用ありがとうございました。もしお困りの際は、ぜひ当店にご相談ください。